続いてるよおい。
生きてます。死んでません。大丈夫。
サイトは5月中にはなんとか…。
生きてます。死んでません。大丈夫。
サイトは5月中にはなんとか…。
「行方不明?」
二時間後。
ひーひーと泣きながら毛繕いを続けるかいとに代わり、ヘイジとサグルが説明を開始していた。
「そうや」
尻尾の先をひこりと動かし、真面目な顔でヘイジが頷く。
其々に紅茶を配りながら、サグルもまた真剣な表情だ。
「行方が分らんくなったんはかいとの従兄弟で、名前はコナン。銀灰色の毛並みに青い目の雄や。俺らが出てきた後くらいからこっちに来ようとしてたらしいんやけど、流石に王子全員が出たら国もわたわたになるさかいにな、一人だけ残ってもろうててん」
「彼にはかいとを探している間の筆頭王子代理としてトウイチ様の手伝いをしてもらっていたんです。元々彼はかいとの右腕として動くことになっていたので、その修行も兼ねて、と」
「それが、新一様の継承前後になって行方が見当たらんようになっとったらしい」
「『らしい』?」
眉を寄せた新一に、二匹もまた眉を寄せて肩を落とす。どうやら何某かの要因があって、情報の伝達が悪かったらしく、それを彼らが知ったのはつい先月だと言う。
「コナン君は新一様に負けず劣らずの本の虫で、いなくなる前後にもちょっと調べ物があると言って書庫に篭っていたらしいんです。残念ながら、そうなると両親かトウイチ様か、かいとが呼ばない限り出て来ません」
「暫くはいつもの事やろて皆放っておいたらしいねん。はっきり言ってそれどころでもなかったしな」
それどころではない原因はしっかりと新一の左手薬指に鎮座している。
「せやけど、流石に半月も篭ってるんはおかしいと、ユウイチ様――コナンのおとんが探しに書庫へ入ったら、」
「そこには誰もいなかった…………か」
「ええ。更にそこに、どうやらこちらへ道を繋いだと思われる魔力の痕跡が見つかったそうです」
この、かいとの従兄弟はどうやら筋金入りの人間嫌いらしく、かいとの傍へ行きたがりはしたものの、いずれはかいとも連れ戻されるだろうし、何より人間の世界に足を踏み入れることが躊躇われた為に居残り組になったらしい。
しかし、結果は現状の通り、かいとは戻らず、彼は行方不明となった。
このまま消息が知れぬままだと、後の継承権にも関わってくる為に、猫たちは今、必死になって探し回っているそうな。
「個人的な立場で動き回っているのだとしたら、彼が言葉を聞く相手は限られてくるので、かいとが足を棒にして走りまわっているんです」
「…………」
「逆に個人的なことでの出奔やないとしたら………荒事になる可能性も高い」
黒い瞳を細めたヘイジに、場が静まった。
「…荒事」
「今回の出奔がもしも反対派による手引きあっての事であれば、これは反乱の予兆かもしれない、ということです」
二時間後。
ひーひーと泣きながら毛繕いを続けるかいとに代わり、ヘイジとサグルが説明を開始していた。
「そうや」
尻尾の先をひこりと動かし、真面目な顔でヘイジが頷く。
其々に紅茶を配りながら、サグルもまた真剣な表情だ。
「行方が分らんくなったんはかいとの従兄弟で、名前はコナン。銀灰色の毛並みに青い目の雄や。俺らが出てきた後くらいからこっちに来ようとしてたらしいんやけど、流石に王子全員が出たら国もわたわたになるさかいにな、一人だけ残ってもろうててん」
「彼にはかいとを探している間の筆頭王子代理としてトウイチ様の手伝いをしてもらっていたんです。元々彼はかいとの右腕として動くことになっていたので、その修行も兼ねて、と」
「それが、新一様の継承前後になって行方が見当たらんようになっとったらしい」
「『らしい』?」
眉を寄せた新一に、二匹もまた眉を寄せて肩を落とす。どうやら何某かの要因があって、情報の伝達が悪かったらしく、それを彼らが知ったのはつい先月だと言う。
「コナン君は新一様に負けず劣らずの本の虫で、いなくなる前後にもちょっと調べ物があると言って書庫に篭っていたらしいんです。残念ながら、そうなると両親かトウイチ様か、かいとが呼ばない限り出て来ません」
「暫くはいつもの事やろて皆放っておいたらしいねん。はっきり言ってそれどころでもなかったしな」
それどころではない原因はしっかりと新一の左手薬指に鎮座している。
「せやけど、流石に半月も篭ってるんはおかしいと、ユウイチ様――コナンのおとんが探しに書庫へ入ったら、」
「そこには誰もいなかった…………か」
「ええ。更にそこに、どうやらこちらへ道を繋いだと思われる魔力の痕跡が見つかったそうです」
この、かいとの従兄弟はどうやら筋金入りの人間嫌いらしく、かいとの傍へ行きたがりはしたものの、いずれはかいとも連れ戻されるだろうし、何より人間の世界に足を踏み入れることが躊躇われた為に居残り組になったらしい。
しかし、結果は現状の通り、かいとは戻らず、彼は行方不明となった。
このまま消息が知れぬままだと、後の継承権にも関わってくる為に、猫たちは今、必死になって探し回っているそうな。
「個人的な立場で動き回っているのだとしたら、彼が言葉を聞く相手は限られてくるので、かいとが足を棒にして走りまわっているんです」
「…………」
「逆に個人的なことでの出奔やないとしたら………荒事になる可能性も高い」
黒い瞳を細めたヘイジに、場が静まった。
「…荒事」
「今回の出奔がもしも反対派による手引きあっての事であれば、これは反乱の予兆かもしれない、ということです」
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