なんかブログ連載?になってる?
…書けるなら、まあいいか。
本日中に徐々に進めます。何か書いててすげー面白い。
ってか久しぶりに書いたら文章全然違うんでやんの。
何よ白いかんばせってさ(ぶふぅ)(書いた本人が噴出してどうする)
…書けるなら、まあいいか。
本日中に徐々に進めます。何か書いててすげー面白い。
ってか久しぶりに書いたら文章全然違うんでやんの。
何よ白いかんばせってさ(ぶふぅ)(書いた本人が噴出してどうする)
「あっめあっめふっれふっれかっあさっんがー♪」
昼下がりの住宅街を、少し調子をはずした歌が通り過ぎていく。
天気は雨。
じっとりとした湿気が重く肌に絡むようで不快なのだが、歌声はそれを感じさせない気軽さで進んでいく。
歌の主は、男。
痩身の、上背はそこそこにある青年だった。青から白に変わるグラデーションの傘をくるくると回し、片腕には本や何やらの箱が詰められた紙袋。肩から提げたトートには、一見するとガラクタにしか見えないパイプやら木片が詰まっている。ざっくりとした黒いシャツと、洗い晒しのジーンズというシンプルな出で立ちだが、動きの滑らかさが酷く華やかに彼を見せる。何より、細くとも芯の強さを感じさせる首の上に挿げられた頭、そしてその前面に開く白い顔(かんばせ)が、彼を只人でなく華人に押し上げるだけの美しさを持っていた。
男は薔薇だった。そして月だった。露に濡れれば清純さを纏い、煙を纏えば妖しとなる、くっきりとした明暗と、それを誤魔化して尚人に受け入れられる愛嬌を、その全身に満たしていた。
男の名を、黒羽快斗という。
魔術の貴公子と謳われるマジシャンであり、主に西欧で活動を続ける彼が、のんびり日本で歌など歌っている理由は実に単純で、要は里帰り中なのである。
二十年前に事故によって半身不随となった父・盗一の介護をしていた母が倒れたと聞き、丁度ステージを終えていた快斗は文字通り飛んで帰った。しかし帰って見ると母はぴんぴんしており、どうやら衛星放送でステージを見た父が手っ取り早く説教をかましたいが為に嘘をついたらしい。
確かに今回のステージでは古参スタッフの珍しい失敗で快斗も動揺し、客を満足させられる演技は出来たものの、快斗の中でもマイナス点ばかりが頭についたものだった。
ちくちくと言葉で苛められたものの、快斗がきちんと分っている事もわかったらしく、盗一はゆっくりしていきなさいと笑った。普段傍にいないのだから、今回の休みくらいは、と。やることもまだ残ってるので帰らなければならないのだが、だが快斗はその言葉に甘えることにした。マネージャーに連絡をとり、そのまま今回は日本でのバカンスと相成ったのだった。
「じゃっのめっでおっむかっえうっれしっいなー♪」
そういう訳で彼は思う存分バカンスを楽しんでいるのだ。
高校時代にはよくやっていたガラクタ工作をしたり、知り合いの店で父が披露しているテーブルマジックを見に行ったりと、気侭に日々を過ごしている。子供に返った様でこの上なくリラックスし、何となくの幸せに浸るにはいい時間だと快斗も満足だった。
このあとにやってくる、運命とも言える出会いもまだ、知らぬまま。
昼下がりの住宅街を、少し調子をはずした歌が通り過ぎていく。
天気は雨。
じっとりとした湿気が重く肌に絡むようで不快なのだが、歌声はそれを感じさせない気軽さで進んでいく。
歌の主は、男。
痩身の、上背はそこそこにある青年だった。青から白に変わるグラデーションの傘をくるくると回し、片腕には本や何やらの箱が詰められた紙袋。肩から提げたトートには、一見するとガラクタにしか見えないパイプやら木片が詰まっている。ざっくりとした黒いシャツと、洗い晒しのジーンズというシンプルな出で立ちだが、動きの滑らかさが酷く華やかに彼を見せる。何より、細くとも芯の強さを感じさせる首の上に挿げられた頭、そしてその前面に開く白い顔(かんばせ)が、彼を只人でなく華人に押し上げるだけの美しさを持っていた。
男は薔薇だった。そして月だった。露に濡れれば清純さを纏い、煙を纏えば妖しとなる、くっきりとした明暗と、それを誤魔化して尚人に受け入れられる愛嬌を、その全身に満たしていた。
男の名を、黒羽快斗という。
魔術の貴公子と謳われるマジシャンであり、主に西欧で活動を続ける彼が、のんびり日本で歌など歌っている理由は実に単純で、要は里帰り中なのである。
二十年前に事故によって半身不随となった父・盗一の介護をしていた母が倒れたと聞き、丁度ステージを終えていた快斗は文字通り飛んで帰った。しかし帰って見ると母はぴんぴんしており、どうやら衛星放送でステージを見た父が手っ取り早く説教をかましたいが為に嘘をついたらしい。
確かに今回のステージでは古参スタッフの珍しい失敗で快斗も動揺し、客を満足させられる演技は出来たものの、快斗の中でもマイナス点ばかりが頭についたものだった。
ちくちくと言葉で苛められたものの、快斗がきちんと分っている事もわかったらしく、盗一はゆっくりしていきなさいと笑った。普段傍にいないのだから、今回の休みくらいは、と。やることもまだ残ってるので帰らなければならないのだが、だが快斗はその言葉に甘えることにした。マネージャーに連絡をとり、そのまま今回は日本でのバカンスと相成ったのだった。
「じゃっのめっでおっむかっえうっれしっいなー♪」
そういう訳で彼は思う存分バカンスを楽しんでいるのだ。
高校時代にはよくやっていたガラクタ工作をしたり、知り合いの店で父が披露しているテーブルマジックを見に行ったりと、気侭に日々を過ごしている。子供に返った様でこの上なくリラックスし、何となくの幸せに浸るにはいい時間だと快斗も満足だった。
このあとにやってくる、運命とも言える出会いもまだ、知らぬまま。
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(2007/07/06)
こんにちは。
続きを楽しみにしておりますv
(2007/07/12)
ありがとうございます
いつも楽しませて頂いております。
「仔猫」を読ませて頂いて、快斗がこれだと新ちゃんはどうなるのかなと、激しく楽しみにしております。
マイペースで進めて下さいね。
なんだかタイミング遅すぎてごめんなさい。
今後ともよろしくお願いします。
「仔猫」を読ませて頂いて、快斗がこれだと新ちゃんはどうなるのかなと、激しく楽しみにしております。
マイペースで進めて下さいね。
なんだかタイミング遅すぎてごめんなさい。
今後ともよろしくお願いします。
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